外資は結果がすべて。結果が出なければ退場。
予算未達・結果が出せなかった部下からの報告をどのように受けるのが正しいのか。
できれば、解雇は避けたい。
この記事では、予算未達・結果が出せなかった部下との正しいミーティングの仕方を解説します。
ぜひ、次の年に成果を出させる余地を残す工夫のあるミーティングの仕方を覚えて頂ければ嬉しいです。
目次
予算未達・結果が出せなかった部下とのミーティング
予算未達はいつでも・誰にでも起こります。
部下から予算未達の報告を受けたら、上司としてやるべきゴールは、その部下を予算が達成できるできる社員に変えること。
Turn Aroundすることです。
リプレイスメントは一番短絡的で間違ったソリューション。
上司としてのあなたの力量が発揮されるのは、克服フェーズ。
できない社員をできる社員に変えることです。
部下からの予算未達の報告ミーティングはTurn Aroundしてできる社員に変える絶好のタイミング。
予算未達の原因
- スキルが足りていない・ミスマッチ
- モチベーションがない・なくなっている
- 個人的な問題を抱えている
- 仕事に対する適正は不足
などなど
部署・チームへの心理的な影響マネージメント
予算未達・結果が出せなかったということは、本人にとってもかなりの “Bad News” です。
場合によっては、本人は解雇覚悟しているかもしれません。
ですので、部下からミーティング設定の依頼や予算未達の報告を受けたら、まず、意識するべきことは本人とチームや部署への心理的な影響を最小限に抑えること。
ミーティング前の準備
予算未達の報告を受けるミーティングの前に準備が必要。
実際の数値データなどを揃えておきましょう。
予算未達というのは突然の報告でないと把握できないものではありません。
日頃から、部下やチームメンバーとのコミュニケーションが円滑であればその時点で把握できるはず。
つまり、“Surprise” にはならないはず。
“Quarterly Base ”のミーティングなどで把握できていれば、途中途中で方向の微調整などを指示できていたと思います。
つまり、予算未達の責任の一旦は上司である、あなたにもあります。
ミーティングはすべてドキュメント化する
部下からの予算未達報告後、上司であるあなたは必ずあなたの Supervisor に報告します。
そのときに、どのような話し合いが行われたのかを正確に報告するために、部下とのミーティングをドキュメント化しておきます。
ミーティングはポジティブ・トーンではじめて終わる
重要なポイントは解雇を宣告するまでは引き続き社内にいるので、部下には引き続きモチベーションを維持させます。
コストを掛けて採用した部下なので、ポテンシャルはあることを前提とします。
見下すのではなくて、あくまでもひとりの有能なリソースとしてのリスペクトを忘れずに対応します。
本人の良い面を見るようにします。
他のチーム・メンバーへのネガティブな空気を広げないようにあなた自身努めます。
部下の報告は原因報告で終わり、解決策・改善策のないケースがが多いのが通例。
上司である、あなたから原因を聞いて、その通りだと思うのか、掘り下げ方が甘いと思うのか。
具体的には、計画が甘かったのかどうかを確認します。
例えば、計画自体に誤りがなければ、単に時間・リソースが足りなかっただけかもしれません。
或いは、計画が甘かったら、改善策を策定させるよう促す必要があります。
いずれの場合でも部下に対する質問は極力ポジティンブな質問の仕方をすることをオススメします。
- I have some idea …
- Can you dive a little more …
- Why質問はしない → What質問にすべて変えて確認
解決策が部下本人で導きなかったら一緒に考えてあげる。
ミーティングはあくまでも原因探究を主とせずに、解決策を主にして、ミーティング後の次のステップを必ず明示します。
次のステップを明示することは、部下にとってはポジティブなこと。
チャンスを引き続き与えられているとも解釈できます。
本人も問題解決に着手する意欲が生まれてきます。
場合によっては、本人の態度や姿勢も変わります。
次のステップの中には必ず、定例の(週次報告などの)ミーティングを含めるようにします。
合意した解決策で引き続き目標達成させるのかどうか、判断が必要になり、引き続き計画に沿って業務を継続させるなら、定期的に報告をさせます。
確認ポイントと英文での質問例文
計画評価
- いつの時点で予算未達が判明したのか
- 計画はどのように策定したのか(事前承認などの有無)
- 計画の妥当性
- ミニ実績・ミニ結果・目標達成予兆などの有無
スキル評価
- スキルが足りているのかどうか
- スキルが部署にミスマッチしているのかフィットしているのか
- 本人の希望・気持ちの確認
質問例
原因究明
やる気などの気持ち確認
Where would you see your career headed in the next 12 months?
What are your long-term goals and aspirations?
結論が出なければミーティングは二回に分ける
予算未達と原因の報告があり、解決策(Solution)が決まらなければ無理にミーティング中に結論を出す必要はありません。
部下に考えさせる時間を与えます。
同時にあなた自身も Supervisor に速やかに事実関係を報告して部署への人員整理やコストカットなどの被害を最小限に抑える方策を考える必要もあります。
感情的に決してならない
感情はミーティングにとって不幸な結果をもたらします。
ですので、極力感情をコントロールできるような時間を指定してミーティングをするようにします。
例えば、空腹時を避けたり、実際ミーティング中に感情が抑えられない場合は一旦ミーティングを中止してリスケするようにします。
あくまでも、事実に基づいた部下からの報告を受けて、事実を確認するために質問をする。
感情は挟まないことがルールです。
なんで…?
なんで…?
なんで…?
などのような、なんで質問はしない。
部下からの報告は社外では絶対に受けない
スタバの方が気分も落ち着くので、そこでミーティングをする。
一見よさそうですがNGです。
ミーティングの内容はあくまでも予算未達。
ビジネス・イシューです。
あなたの部署にとって非常にデリケートな話題。
従って、ミーティングはあくまでもビジネスなので会社の会議室で行います。
深刻度が事前に把握できたら第三者も同席させる
予算未達でも目標を実現させるための手段や計画などに法令違反や社内規定違反などの有無も常に意識する必要があります。
このような観点から、上司部下で原因・改善策を話し合うのではなくて、必ず第三者(できれば社内の法務部やコンプライアンス担当者など)を同席させることをします。
これは、ある意味はあなたを守るためでもあります。
ミーティング中のあなたの立ち位置は首尾一貫させる
日本人の弱点のひとつに “浪花節” があります。
義理人情にあついのは、素晴らしいとは思います。
ですが、職場では不要。
ビジネスとフレンドシップは明確に分ける必要があります。
予算未達は会社の目標が一部未達でもあります。
シビアな取り扱いが求められます。
守秘義務を維持する
予算未達は部署にとって小さくはない問題です。
本人のプライドもあります。
報告内容などはすべて守秘義務扱いとします。
ミーティング終了後
予算未達の深刻度にもよりますが、当然あなた自身の所属長にも報告する必要があります。
部下とのミーティングでは計画を達成するために日々業務に勤しんでいた際に、ミニ実績・ミニ結果や目標達成予兆などの有無を報告します。
計画そのものに無理があったのかどうかをミニ実績・ミニ結果や目標達成予兆などから読み取り所属長に報告書を作成。
部下からの報告前にあなた自身が予算未達に気づいたら
理想は予算未達になる前に早めの把握が必要。
そのためには、日頃からのチームメンバーとのコミュニケーションを維持することに尽きる。
万一、報告前に予算未達を把握したら、速やかに、確認します。
理由は、上司であるあなた自身の責任を少しでも回避するため。
予算未達に対する判断から決断
ミーティング後、あなたは残された時間、或いは、翌年に跨って年間目標の達成などの業務を引き続き行います。
この間、会社側とあなたの間で当該部下に対してー
- 引き続き業務を継続させる(雇用を維持)
- 他の部署への異動
- 解雇通知
の、いずれかを判断します。
判断基準は
- 職務を遂行する上でのスキルの有無
- モチベーション→チャレンジしたいと思っているのかどうか
- 会社や部署との適正の有無
最終的な結論を上司である、あなたとあなたの Supervisor で判断。
あなた自身の評価にも直結します。
従って、Supervisor とのミーティングは慎重に行います。
本人にモチベーションがあり、チャレンジする気持ちもあるがスキルレスであれば、場合によっては外部のトレーニングが必要かもしれません。
これは、企業側にしてみれば、追加のコストになる。
内部留保などは潤沢にあれば、別ですが、このコストはいずれあなたの部署のコストに追加されます。
外資転職PONGのまとめ
外資ではキャリア・パスでは一定期間成果を出し続けるヒトはいるが、永遠のスパースターはいない。
重要なことは、結果が出せなかった時の上司としての対処の仕方。
如何にして次の年に再チャレンジさせるようにつなぐのか?
これも、あなたのコミュニケーションスキル次第で可能になる。
日頃からのチームメンバーとのコミュニケーションが重要だということに少しでも気付いてもらえたら幸い。
外資は思っているいじょうに日本的な部分があります。
ぜひ、参考にして次年度を迎えてもらえたら嬉しいです。
Stephen Pong
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