話題の書「転職と副業のかけ算」を読んで、安易に転職をしようと考えているあなたに
おっさんの経験から忠告をいくつかしたい。
転職を複数回しているヒトのパターンをよく観察することからわかることがみえてくる。
給料が上げながら転職するヒトにもパターンは2つある。
(1)スパイラル・アップ(令和型転職)
無名の会社から徐々に社名の知れた会社に転職して、給料も同じように上がっていくパターン。
(2)スパイラル・ダウン(昭和型転職)
最初の会社から徐々に無名の会社やベンチャーに格下げ転職しながら給料を上げて行っているパターン。
上記のパターンにもコンビネーション型のパターンもあるには、ある。ただし、この図の中で重要なことは3社目のポジショ二ング。
当たり前のことですが、景気循環と有効求人倍率は比例。景気の後退がいずれ始まる。つまり、FXや株トレーディング的にいうところの売り時を見計らうタイミング(=利食いタイミング)がこれからは最も個人に要求される。
ビジネスの基本は”Buy Low & Sell High”。あなた自身の売り時の転職タイミングはこれからそうなんどもない。今の景気はマイナス金利などの金融政策に依るものなので、クソみたいな中小企業でもりっぱに生き残って行っている。景気後退入りと転職、或いは、転職後、1-2年の腰を据える期間を含めて考える計画をオススメ。
転職関連サイトの見出しの公約数を世代別で拾ってみると、概ね、以下のような見出しで記事が書かれている。
ひとつひとつ、補足していきたいと思います。
目次
20代の転職
一般的なキャリア・パスは当然、その会社に勤務し続ける。
日本企業の場合、数十年勤務し続けて、若手世代からベテラン世代になり、ある程度のポジションにつけた瞬間会社自体が傾く。終身雇用の維持が困難な時代で転職しないキャリアパスの設計は無意味。つまり、転職は必須。
ただ、20代の転職には迷いや不安はつきもの。はじめての社会人経験で前後左右はわからないのは当然。
ここは、急がずにポイントを整理してみて考えよう。
スパイラル・アップ型もダウン型もベンチャー的な小規模企業での就職は避けられない。つまり、キャリア・パスの中に組み込んで設計する時代。
重要なポイントは”転職のいいわけ=転職コストを上げるリスクになる”という、発想をもつこと。
転職の言い訳とキャリア・パスを図にするとよくわかる。言い訳を満足させるためにした転職が結果的にうまくいかずに転職を繰り返すことになる。
給料は上がっているが、潜在的な転職コストも上がってる。
転職コストが今後どのように具現化していくのかは、最後に行き着いた企業先で明確化する。次の図で解説。
転職先がベンチャーちっくな企業であれば、そこの会社のCEOのエグジットプランは最低限確認することは必要。最近では、IPOの魅力も薄れてきている。会社のオーナーはMAXでキャッシュインしたい。すると、キャッシュリッチな同業種の大手企業への売却を当然検討。
被買収企業側社員のモーチベーションは正直上がりません。僕自身、今のブロードバンドータワー(JASDAQ 3776)の上場前のグローバルセンタージャパンに子会社就職。在職中、一度退職する旨申し出たことがある。そのとき、親会社のIRI(インターネット綜合研究所)から声をかけて頂いた経緯から親への転職した経験がある。子会社社員のモーチベーションは微妙なものがあります。日本人は欧米人と違い、その辺の空気は敏感に感じ取ると思います。
そして、あなたは、ベンチャーに転職したあと、SOもなくどうするの?
転職するあなたにも賞味期限があるという発想
給料の額を基準に転職を続けると、どこかで企業規模の小ささがビジネス展開の壁になります。そして、再度転職するかどうか悩みます。ですので、ここでは、先回りしていくつか確認・交渉することをオススメ。
つまり、常に、次の転職先になに(=スキル・実績・取引先・新規事業など)を持っていけるのか?どのようなスキルを今身につけて、次に持っていくのか?今の会社で身につけているスキルがあなたの市場価値を高めているスキルなのか?
ずる賢く考えれば、今の会社で身につけている”スキルが大したことなければ”、そのスキルを最も高く買ってくれる企業に行けばいい。ただし、その場合、あなたの賞味期限は短いです。
2社目或いは3社目がベンチャーならSOなどの付帯条件は当然つけておくべき。もし、交渉でSOの付与がなければ、他もあたることをオススメ。
対策:現在の会社に在職中にあなたの Value を上げる努力をしておく。レアな実務経験と実績を積めば、賞味期限は伸ばせる。
20代は経験や実績がなくても転職可能
→ 事実。
(ポイント)20代なので、即戦力は求められない。従って、新卒同様、教育期間的発想はある。
ただし、ここが要注意点。裏を返せば、採用企業側は黙って言われたことを文句言わずに仕事する兵士を募集。
なぜなら、教育期間中で成果を出せないのは当然。
→ 採用の評価ポイント・採用基準は?
(答)素直で謙虚(=なんでも言うことを聞く)、体力あり(→ 長時間燈籠に耐えられる=転職まもないので、文句は言えないでしょ!)ポテンシャルの有無と一番重要なのが”気があうかどうか”。
面接の心得
→ 勤務年数の短さや退職理由は聞かれる:おおよそ、人間関係や仕事や会社がブラックで馴染めないという回答は想定済み→ブラックの線引きが重要→線を引くのは転職先面接官(それぐらいの残業我慢できないの?)
→ 「1社目で経験したスキルは評価しない」
→ 人間関係については、あなた自身が馴染むしかない。
20代は企業から評価されやすいタイミング
企業側が評価しているというよりも、逆に、20代の求職者であれば、転職先の企業側を評価させやすい。
特に、短期間しか在職していないものの、何がしかの”レアな実績”があれば十分。
異業種・他業種に転職できるのは20代がラストチャンス
→ うそ
転職先企業との面接で気に入ってもらえれば、未経験部分なんて見ない。相場と同じ、相場が上がると思えば、上がる支持材料にしか目が行かない。逆に、下がると思えば同様に下がる理由しか探さない。
20代の異業種への転職は転職先にとっても化学反応を起こす期待値にかけています。ですので、気にする必要は全くないよ。
20代前半は未経験者歓迎の第二新卒向け求人への応募が可能
→ 事実
ただ、これは、再度スタートラインに立って走り出すことと同義。
”第二新卒”っていう言葉は聞こえは良いが、要はドロップアウトと同義語。
ただし、ニートやランサーと違って、ある程度の社会のビジネスはレクチャーされてるくらいのレベル。
そこに、プレミアム価値なんてないよ。
20代後半はキャリアップ転職を狙える
→事実
ただし、前半と中盤でなにをやってきたかを見られる。小手先のスキルなのかどうか、或いは、たまたま成果なのかどうかは一番見る。
つまり、即戦力が求められてくる。加えて、管理者候補になり得るかどうかもポイント。
20代後半でのキャリアアップ転職なら、その次の10年(30代)は転職先に居続ける計画で転職することをオススメ。
いずれ景気後退期に入り、転職しづらくなります。
その次の、転職が40代と思えば、30代でなにをやるべきかが、わかりやすく計画できる。
20代後半のキャリアアップ転職で気をつける点
家族がいれば、
>子育てに適した環境を求める
>給与+アルファ(SO)など
>リモートワークや副業
>人的ネットワークの広がり期待
20代からも身につけるべき習慣
転職に成功するヒトは共通して創意工夫することを苦に思わない傾向があります。ビジネスでもそうですが、なにごともうまくいかないことの方が多いです。その時に、体育会系のノリでなんどもチャレンジすることもある程度は必要ですが、令和時代の問題解決は、失敗した理由のFact・Finding作業とソリューション・ソースの情報収集。その組み合わせから、最適な解を”いくつか”見出して、再トライする。
つねに、創意工夫する習慣を日頃から身につけることはオススメ。
30代や40代の転職で求められること
・30代
実績・スキル・専門性・マネージメント・組み合わせの発想力
注意点:ある程度、業界のこともわかり、見えてきていることが前提。保有するスキルがどのようにマネタイズされるのかを期待する。20代や転職するまでの30代でどのような実績を積んできたのかを見ます。その実績は転職先でどのように活かせられるの?つまり、なにをしてくれるのか?なにが期待できるのか?転職先企業のアセットを組み合わせる発想力で新規のビジネスドメイン構築などを期待できるの?
→ 企業の利益体質に寄与できるのかどうか。
・40代
実績・スキル・専門性・マネージメント・数字に対するコミット(数字=売上など)
注意点:給与水準が高いので企業側で求める要件も高い。管理能力+アウトプットへのコミットメント。いままで、培ってきた人脈や取引作とのグリップなどはもはやアセットにはならない。
企業側は40代の社員候補を採用することとマネージメントを含めて業務を外注することをそれぞれ、コスト的にどちらがコスパがいいのかを比較する。その視点を持って、転職に臨むことが必要。
企業の利益体質の強化につながるコアパーソンかどうか。
転職PONGのアドバイス
給料を上げたいのであれば、最初から金融業界に転職すべき
数字に強いひとはどの時代もどの業界でも重宝され求められます。
特に、数字の”センス”のあるとヒトにはプレミアムがつきやすい。
転職する前に、3級以上の簿記など目指すとよい。
金融業界のビジネスルールとヒエラルキー
金融業界のビジネスルール:Buy Low & Sell High
結論は:企業はお金のあるBuy Side (バイサイド=買う側)に群がる。
ヒエラルキーは:
外資バイサイド>外資系投資銀行>日系バイサイド>国内証券会社の法人部門
外資バイサイド:俗にファンドと言われる連中。自己資金(マイナス金利のため、レバ上げで大部分を借り入れている)で優良な案件を買収。エグジット・プランは投資先企業の上場または売却。ただし、大手ブラックストーンなどはアメリカ本国でのアセットのリクィデーションに入り始めている。この後の展開は不明。
外資系投資銀行:バイサイドに案件を紹介することでフィーを得る。特に、クロスボーダーや買収資金の調達に強み。
日系バイサイド:正直、あまり、活躍していないのでオススメしません。
国内法人部門の証券会社:外資系投資銀行と業務は同じ。ただし、違いは、給与水準。
ほかに、会計事務所などもあります。が、会計事務所はあくまでも、クライアントのぶら下がりビジネスです。
上記に於いても、外資系・日系投資銀行もぶら下がりビジネスです。
ヒエラルキーの中の生き方は、残念がら出身大学名がものをいう。なければ、士資格(公認会計士・税理士など)がなければ、ぶら下がりのぶら下がりから始めるのがベター。リスク取れるのであれば、ファクタリングや特化型M&Aのブティックもあり。
景気の潮目が変わると、企業業績の悪化は早いです。不良債権化する不動産などの処理などは需要は高くなります。いまから始めるのであれば、後ろ向き案件専門がいい。
20代の転職の心構え
20代前半で転職をすでに考えて行動に移そうとしているあなたは、恐らく、このあと10回前後は転職するくらいに思っておいた方がいいよ。
それが嫌なら、キャリア・バスをしっかり描くことが重要。桜の開花宣言と同様にどのタイミングで一旦転職を終了させるのか。今回の転職がホップ・ステップ・ジャンプのどのフェーズなのか?
どのようなスキルを身に付けたいのか? 今の職場でそのスキルは身につかないのはなぜか? 社内での異動は可能か?(→ ちなみに、社内異動の実現に必須の”寝技”もりっぱなスキルですよ!)
転職をあわてる必要はないです。むしろ、本業のなかでレア・スキルを磨くことも選択肢のひとつ。
ぼくもそうだったけど、人間関係で悩むと、どうしても短絡的な判断をしてしまいがちになる。そのことを転職エージェントに伝えると、「ポング さんに問題があるんじゃない?」と判断されて、転職先を紹介してもらえなくなる恐れがある。と、いったネガティブ・スパライラルに陥ってしまいます。
30代の転職の心構え
まだ、チャンスはあります。
40代の転職で見られることは、「実績・スキル・専門性・マネージメント・数字に対する責任」です。
この点から逆斬して今の自分に不十分な要素を洗い出して、まずは、今の会社で磨いていくことをオススメします。
特に、スキルや専門性の分野は需要が見込める転売可能な知識・経験なのかどうか。レア性の軸から逆斬して判断。
40代の転職の心構え
介護の心配などはない代わりに、家族や子育てのオブリゲーションは出てくる。
いまいる会社=本業の分析と見通しをしっかりやりましょう。
40代ではあなたの市場価値はすでに見切られる=今、以上に給料を上げるのは困難
先がそろそろ見えてくるころ
成長性がいまの会社にあるのかどうか。宝くじに当たらない限り、給与の爆上げは期待できないと思うのであれば、転職の前に本業に”微注力”しながら副業に”MAX注力”しないといけない。
転職PONGのまとめ
給料を上げながら転職するヒトにもパターンは2つある。
・スパイラル・ダウン(昭和型転職)
最初の会社から徐々に無名のベンチャーに格下げ転職しているパターン。
対比するとより、わかりやすいと思うが、
・スパイラル・アップ(令和型転職)
無名の会社から徐々に社名の知れた会社に転職しているパターン。
どこかで、ベンチャー的な小規模企業への転職は要注意。
当たり前のことですが、景気循環と有効求人倍率は比例する。景気の後退がいずれ始まる。つまり、FXや株トレーディング的にいうところの売り時を見計らうタイミングがこれからは重要。
前述したように、ビジネスの基本は”Buy Low & Sell High”。あなたの売り時の転職タイミングはそうなんどもないよ。今後の、景気後退入りと転職、或いは、転職後、1−2年は腰を据える期間などを考えることをオススメします。
これからは、Selling Climax のタイミングを間違うと命取りになる時期。
そのために対策として、今の会社で高く売れる自分になる努力をしておく。
各世代で求められる要件について、冷静に自己分析する。足りない、或いは、不十分であると判断すれば、転職せずに、現状維持も選択肢の回答としてはアリ。
Don’t sell yourself cheap !
自分を安売りしないためにも、今の会社で自己醸成していくことをオススメ。安売りは、給与のことだけではなくて、相手先企業の将来性にも妥協しないということ。いくら高い給与を払うといっても、永遠に勝ち続けることは、今後ますます、困難になる。だから、ベンチャーとはいえ、自分を高い給与につられて安売りしない。
上に立つ人間の仕事は下にいる人間に「チャンス」を与えること。今回の転職が、あなたにとって「チャンスをもらう立場」の転職なのか、「チャンスを与える立場」の転職なのかにより求められる人言的な器量が異なる。
いまいちど、立ち止まって、振り返ることも重要。
転職するヒトもいるが、転職しないヒトもいる事実。
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