今回の記事では、インド人のエグい交渉術に解説します。
世界の三大商法というのがあります。
華僑、印僑、そして、ユダヤ商人の商法です。
華僑はネットワーク型、印僑は独立型でユダヤ商法はネットワークと独立型のコンビネーションです。
特に、印僑との交渉は困難です。
事実、「インド人の交渉」でGoogle検索してみると、
世界一疲れる商談相手
インド企業との交渉術
あるいは、
給料が5年で5倍になるインド式交渉術
インド人はなぜ言い負かすのがうまいのか
などと、ストレスフルな交渉という印象の検索結果が表示されます。
理由はどうも文化的な背景にありそうな気がします。
この記事では、これらのインド人との交渉の困難さの背景理由を明らかにしながら、日本人に慣れている交渉術は異なる交渉術を身につけることで、交渉の幅をひりげてもらうのがねらいです。
インド人のエグい交渉術
アメリカの文化人類学者のエドワード・T・ホールは
“The Hidden Dimension” の中で
時間には大きく二つの側面がある
それぞれ、
「モノクロニック」と「ポリクロニック」に
区別できると記しています
「モノクロニック」というのは
一度に一つのこと
優先順に
直線的な時間の観念で
物事を進めていくという考え方です
「ポリクロニック」は。
一度にたくさんのことを
結果優先で
多面的な時間の概念で進めていく
という考え方です
つまり時間には
「モノクロニック」と「ポリクロニック」の違いがある
ということを記しています
この「モノクロニック」が
欧米や日本での考え方です
逆に「ポリクロニック」が
インドの考え方の背景根拠となっています
外資の交渉形態
Harvard Law School の Program on Negotiation によれば、交渉にはいくつかのタイプがあります。
“Distributive Negotiation”
分配に関する交渉、
あるいは、
ゼロサム交渉とも呼ばれています
勝者と敗者が存在するような場合の交渉です
他には
“Integrative Negotiation”
これはどちらかというと交渉ポイントが複数あり
トレードオフをすることで
互いに、Win-Win の関係を構築できるような交渉です
“Team Negotiation”
交渉担当者が
複数人からなる
ような交渉タイプ
代表的な例としてはビジネス交渉などがあり
多くの交渉はチーム単位で
それぞれ役割があって行われています
あとは、”Multi Party Negotiation”
交渉当事者が複数存在するような交渉形態
例えば国際間の交渉などが該当します
欧米の交渉スタイル
アメリカ、イギリス、ドイツ
などでは「モノクロニック・カルチャー」
に基づいて行われます
一度に一つのことを優先順位があり
直線的な時間の概念で進みます
交渉会議では議題があり
アジェンダがそれぞれ決まっています
そして、ひとつずつ交渉していきます
交渉が終わるとそれで終了です
インド人の交渉スタイル
逆にインド人の交渉形態は
「ポリクロニック・カルチャー」です
一度にたくさんのことを
結果優先で多面的な時間の概念で行います
交渉会議では議題はあります
そして、当然のことながら交渉ポイントもあります
交渉ポイント順に交渉は進んでいきます
交渉が終わったと思うとまた振り出しに戻ります
いま、交渉したことがまた
振り出しに戻って
結果的に何も決まってない状況が起こります
インド人との交渉を困難にしている理由は
この「ポリクロニック・カルチャー」です
そして、それ以外に
「ヒエラルキー」がここに含まれてきます
この「ポリクロニック」と「ヒエラルキー」
つまり、インド人特有の
ホリスティック・ネゴシエーションのスタイル
というのはこのような理由背景があります
インド人の交渉技術
インド人の交渉技術は
例えば、
沈黙を利用して相手を不快にさせ
意図的に沈黙を破るように
話し始めさせるように仕向ける
討議内容を見直したり
質問をしたりして交渉を引き伸ばす
時間的に不当なプレッシャーを与えたり
重視しない交渉スケジュールを進めていきます
本当の論点を開示する前に
相手の弱点を引き出すため
討議内容をあえてぼかしたりすることもします
解決済みと思い込んでいた議題を再確認します
このような交渉技術をインド人は使います。
インド人との交渉注意点
意思決定者の参加の有無は重要
いなければ交渉は進みません
長期的な契約関係は重視します
メンツ維持のために感情に訴えかけることもします
事前の情報共有は信頼構築にとって必須
ポリクロニック・スタイルに合わせることが重要
インド人との交渉練習
例えば、あなたが靴を買いに行ったとします
当然、靴を
見せてもらいます
店主は値段を提示します
当然、特別価格も伝えて
購買意欲をかき立てようとします
そこであなたは
もう少し安くならないかとたずねます
店主は喜んで超特別価格で応じます
これが日本人のよくハマる全敗パターンです
ネギられることも承知の上で
最初の提示価格から、すでにふっかけています
これが欧米のモノクロニックな文化に沿った
交渉に乗せられた結果です
当然、皆さんもよくご存知だと思いますが
値札は当てにはなりません
最初の提示価格も当然そうです
まずは三割引を目標にする
ぐらいの気持ちでスタートします
ポイントは店主に
時間と労力をコミットさせること
実はここがキモなんです
サイズが合わないといって
取りに行かせる
ほかの靴にも関心があることを伝えて
取りに行かせる
また別な靴に関心があることを伝え
さらに取りに行かせる
このようなことを繰り返していきます
当然、店主はイライラしてきます
店主は今までの時間と労力を取り戻そうとします
これがインドのポリクロネックな交渉スタイルです
しかも、一対一の交渉です
目の前の客を逃したくないので
時間と労力を取り返そうとしています
あなたがやるべきことは
インドのポリクリニックな交渉スタイルを
そのまま使うことです
この時間と労力を相手にコミットさせる
ここがキモです
相手は必ず
この時間と労力を取り返そうとします
次にやることは
靴の値段を一足ずつ出させることです
これを全ての靴でやっていきます
ポイントは
店主がペンと紙を出すかどうかを見るんです
紙とペンを出すと
相手も真剣だということです
値段は全て「高い!」のひとことではねていきます
割引はせいぜい5から10%ぐらいです
目標は最初の2、3割引です
ここで本当に欲しい靴を二足買うと
いくらになるかを聞きます
次は三足ならいくら、四足目は注意が必要です
一番高い靴を選びます
そして、一番高い靴一足と
本当に欲しい三足の合計金額を聞きます
その後、個別の値段を聞いていきます
個別の値段に間違いないかを確認し
その値段で売るのかを念押しします
本当に欲しい靴の割引が
先程の提示よりも大きければ
欲しい靴を1足のみ購入します
このようにインド人は交渉します
参考記事
How to Negotiate like an Indian — 7 Rules
By Tim Ferriss
まとめ
インド人との交渉時は
まずは仮のゴールを設定しておきます
時間と労力のコミットをさせます
そしてマルチ・クエスチョン
この場合は色んな靴を出させて
本音をあぶり出させます
アメリカをはじめとする
欧米のアジェンダ通りの交渉ではなく
インド様式に合わせて
様々なアジェンダから始めていきます
常識にとらわれないインドのスタイルです
そして交渉のオーナーシップを握ります
インド式の交渉スタイルを習得して
交渉の幅を増やし
実践してみることをおすすめします
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