どこの外資にもヒトから好かれて結果を出し続ける超エリートはいます。
モルガンスタンレー、リーマンブラザーズやメリルリンチで実際働いてみて、わかったことは、彼らには共通点があるということ。
それは、英語の表現が実にうまい。決して英語の語彙力が驚異的に多いというわけではなく、相手を気遣う表現が巧い。
気がつけば、彼らの言うとおりに自分が動いていることに気づかされます。
例えば、見慣れた英単語に、”very”, “extremely” や “absolutely” などがありますよね。
これらを否定定な表現のなかで使うと意味が倍増してしまう。
The quality of this product is extremely poor.
→この製品の品質は極めて悪い。(めっちゃ悪いやん。。。)
ビジネス英会話の場面で、相手に対してこのような表現を使用すると、非常に相手も気分が悪くなる。
例えば、購入した商品を返品してほしい場合ー
いきなり、「なんだよー! こんな傷物寄越しやがって!」といったような、喧嘩腰口調だと、返品してもらう前にクレームや威力業務妨害などで訴えられかねない。
このような場合は、”Diplomatic Approach(外交的な手法)” で相手とことばを交わします。
間接的な不満表現 → 直接的な不快表現
このように、感情の程度や度合いの段階を意識して表現を変えて行くことがビジネスのコツ。
例:This is not what I’ve expected. I’d like to have a refund.
外資のエリートはこの”間接的な不満表現” が非常にうまい。
つまり、”Intensifier(強意表現)” と “Qualifier(弱意表現)” の使い分けがうまい。
この記事では、日本人には馴染みの薄い、”Intensifier(強意表現)” と “Qualifier(弱意表現)”について解説。
英単語を新たに覚えるのではなくて、すでに、知っている英単語の使い方を工夫することを覚えれば、人間関係があっという間にスムーズになります。
目次
ビジネス英会話は外交と同じ
ビジネス英会話は2者間であれ、お互いの利害を相手に納得させること。そういう意味では国家間の外交とおなじ。
ですが、違いの利益ばかり言い張っても物事が前に進まない。建設的な関係を構築しながら、自国の利益を相手に受入させるには、ことば選びが非常に重要になる。
とくに、ビジネス英会話など個人間の会話になると、それぞれの感情がことば選びに影響を与えるので互いの目的を成し遂げるのは困難になる。
このような時、注意することは、”mild wording” と “extreme wording” の使い分け。
いきなり、ハイボールを投げるのではなくて、ローボールから投げながら相手にこちらの希望を飲み込ませる手法。
たとえば、レストランに行って、テーブルが汚れていたり、店員の態度が横柄だったり、また、注文したものが出てくるまで相当時間がかかったりした場合、文句のひつでも言いたいことはあります。
ですが、いきなり、感情をあらわにする会話は得策ではないです。人間関係をスムーズにするには、感情剥き出しの “extreme wording” は使わずに、相手を気遣う”mild wording”から会話を始めることが重要。
Intensifier(ことばの意味を強める表現)
Intensifier は (名詞などの)ことば、や、文節の意味を強めるはたらきをもつ修飾語。
より強調したいときに使用することで効果的な表現ができます。
Intensifierには、Positive Intensifier と Negative Intensifierの二種類がある。
Positive Intensifier
ポジティブに意味を強める英単語には以下のような単語(副詞)がある。
副詞は名詞以外を修飾する語であり、基本的な用法はー
- 修飾する対象が形容詞や文の場合は、対象の直前に置く。
- 動詞を修飾する場合は、対象となる動詞の後ろに置く。
主な、Positive Intensifier(すべて副詞)
- very:大変・非常に
- extremely:非常に・極めて
- absolutely:全く・実に
- completely:全く・すっかり
- highly:非常に
例:speak highly of 〜 → 〜 のことを非常に高く褒める
例:think highly of 〜 → 〜を尊重する - really:本当は
- exceptionally:並外れて
- particularly:特に・とりわけ
- totally:完全に・まるで
Positiveな意味合い:He is really smart.(本当に優秀)
Negativeな意味合い:He is really stupid. (本当にバカだ)
文法的には間違いではないが、あくまでも、人間関係をスムーズにするビジネス英会話では使用しない用法。
後者はー
He is not smart.(優秀ではない)
という、表現が一般的。
Negative Intensifier
- never
- at all
- seriously
否定的な場面で意味合いを強調したい場合に使用するのが、”negative intensifier”。
He doesn’t want to go the gym at all.(ジムには行きたくない。)
She will never go.(二度と行かない。)
数・量の大きさ・多さを表現
この修飾表現は主に形容詞が使用される。
- many:多数の
- numerous:多数の(manyの形式的な表現)
- innumerable:数えきれないほど数が多い
- most:(量)多くの・たくさんの (程度)大変な
- some:いくつかの・いくらかの
- lots of・たくさんの
- countless:無数の・数えきれないほど(多くの)
- mostly(副詞):たいてい・主として
- various:さまざまな・いろいろな
例:Numerous numbers of restaurants closed due to the virus spread.
ウイルスの拡散により、数多くのレストランが閉鎖されました。
頻度の多さ・高さを表現
頻度を表す副詞は動詞の前に置きます。ただし、be動詞が使用されている文の場合はbe動詞の後ろに置きます。
下記はすべて副詞。
- often:しばしば・たびたび
- frequently:たびたび・頻繁に
- commonly:ふつうに・頻繁に
- usually:たいてい・ふつうは
- sometimes:時々・時たま
- repeatedly:何度も・繰り返して・再三再四
- for a long time:長い間
常に>・・・・・・・・・>しばしば
always > generally = usually > frequently = often
例:HR repeatedly informed the new employees about the compliance guideline.
人事部は、コンプライアンスガイドラインについて新入社員に繰り返し通知しました。
Qualifier(ことば、特に動詞の意味を弱める表現)
疑問表現であったり動詞を弱める用法が本来の使用目的。
特に、ビジネス英会話では、この “Qualifier” の使い方を工夫することが、相手に不快に思わせずに、指示や提案を聞き入れさせる前提要件でもある。
影響・程度を弱める表現
- may(助動詞):〜するかもしれない
解説:外資の社内では、指示内容を部下などに促す場合にー
You may want to review the materials …
→資料を見直してもイイかもしれない。→見なおせ!
- might:〜したかもしれない
- maybe(副詞):きっと・多分
- could:〜することができた
- kind of:ある種の
- sort of:ある種の
- somewhat(副詞):いくぶん
- slightly(副詞):(量・程度)わずかに・かすかに
例:There was a slight delay in the departure of her plane.
彼女の飛行機の出発にはわずかな遅れがあった。
解説:遅延が一時間でも、このようにアナウンスされると、すぐにキレる乗客はいない。
数字などの小ささを表現
- few(副詞):少数・ほとんどない・ほんのわずか
- not many:少しの
- a small number:少数の・わずかな
- a minority:少数の
- some:いくらかの・多少の
例:Few students enjoy football.
サッカーを楽しむ学生はほとんどいません。
頻度の低さ(あまり起こらないこと)を表現
下記の単語は副詞。名詞以外を修飾する際に用いいられる。
- hardly:ほとんど…ない
- hardly ever:めったに…(し)ない
- rarely:めったに…(し)ない
- infrequently:たまに・まれに
- seldom:めったに…ない
- scarcely:ほとんど…ない
- for a short time:すこしの間
例:Industry rarely thrives under government control.
政府の管理下にある業界が成長することはない。
疑問を呈する
- unlikely(形容詞):起こりそうにない・ありそうもない
- improbable(形容詞):起こりそうもない・本当とは思えない
- doubtful(形容詞):疑わしい・はっきりしない
- probably(副詞):多分・おそらく
- not likely:起こりそうにない
- undecidedly(形容詞):決心がつかない
- apparently(副詞):たぶん・どうも…らしい
例:It seems improbable that the current situation will continue.
現在の状況が続くとは考えにくい。
一般論
下記の例はすべて副詞なので、動詞や形容詞を修飾する。
形容詞や文全体を修飾する場合、修飾することばの直前に置く
動詞を修飾する場合は動詞の後ろに置く
- basically:つまり・ようするに
- generally:通例・たいてい
- essentially:だいたい・本質的に
- pretty:かなり・相当
- rather:むしろ・どちらかといえば
- virtually:事実上・ほとんど
例:It would have been virtually impossible to research all the information.
すべての情報を調査することは事実上不可能。
PONGのまとめ
ビジネス英会話は日常英会話と大きく異なる。ビジネス英会話では、伝える・理解させる・納得させる・指示に従わせる・結果をださせる
などが必須。そのときに、相手に対して使うことばも選び方によっては、伝わらなかったり、理解してもらえなかったり、従わなかったりする。
当然結果も出してもらえない。
動詞の意味合いを弱める働きの “Qualifier” や 強調する意味合いの “intensifier” をうまく使えば、あらたに英単語やフレーズを覚えることなく、ビジネスは円滑に成立する。
ぜひ、外資で結果を出し続けるエリートのようになってもらえたら嬉しいです!
Stephen Pong
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